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2016.12.07 Wednesday

表札

 

鉄、クルミ

 

シンプルでありながら表札としての存在感出ました。

 

今回オーダーの「石川」さんは本当にシンプルな表札です。苗字はもちろん全体の雰囲気もシンプルです。

建てられたご自宅も写真で拝見しましたが平屋で無駄な装飾もなく素敵なお家でした。

 

この表札のプランになるまで4ヶ月ほどやりとりをしました。

出来上った写真だけ見るとなぜそこまで時間がかかるのか不思議なくらいですが、しっかり考えて悩んでご夫婦で相談されたからこそこの雰囲気ができたんだと思います。

 

プランを提案するとき僕には具体的なイメージを持っています。

それを伝えるために写真を使ったりイラストを使います。

それで共有できることもありますが、今回特に前半はこちらのイメージが先行し共有に至らずプランの具体化が進みませんでした。

少しずつ時間をかけてメールでやりとりしていく中で何が良くて何が悪いのかわからなくなるほど悩めれ、一度今までのものをリセットし、考えを整理され、その後とても具体的なご意見をいただけました。

その時点で僕にはこの写真のイメージは頭にありましたがここまでしっかりと悩まれたのでできればご自身たちでプランを決めてもらいたいと思い少し振れ幅のある提案、サンプル送付を行いプランを決定してもらえました。

 

お手元に渡ってからお礼のメールをいただいて、たくさん褒めていただいて読みながら恥ずかしくなりましたが、なんだかよかったなーと安堵と嬉しい気持ちを噛みしめました。

 

前にも書きましたが、本当にセッションのような制作だと思います。

毎回ドキドキです。

 

 

 

2016.11.10 Thursday

表札オーダーについて

表札について

 

嬉しいことに、このところ表札のオーダー制作のお問い合わせをよくいただきます。
先日も東京方面オーダーがまとまったので旅行がてら個別に待ち合わせをしに、サンプルや商品を大きなカバンに入るだけ入れて行ってきました。
というのも、メールのみでのオーダーはお断りしておりして、直接お会いして打ち合わせをしてからのオーダー制作としているからです。

 

日々、悩み、もがき足掻きながら僕自身がワクワクするようなものを制作しています。
もちろん妻や子供達、友達やお客さんに喜んでもらうのも大事なんですが、工房で制作している時、完成した時、思わずニヤニヤしたり一人で「やるねー」と自分を褒めたりしてしまうことがあります。
そんな時間がとびっきり至福なのです。
そしてその気持ちや思いを僕以外の方とも共有したいと思うので商品として販売もしています。
今の仕事をしているのはこのことが大きいように最近では思います。
なので表札に限らず、個人的に気持ちが乗ってこないものはオーダーがあってもお受けしなことがあります。

 

僕が作るものは1つ1つ形が違います。

それも明らかに。
それは意図しているものでもあり、意図せずそうなってるものもあります。
皆がそれぞれが違うように、またその中の1人の「人」の中にも一瞬一瞬の気持ちの揺らぎが絶え間無くあるように、切り取られた一瞬ではなくその全体で僕自身の表現になっていけばと願っていますし、そうなるように日々努力し、制作をしています。

 

話が少し外れましたが、表札にも同じことが言えます。

例えば僕の名字の「木全」を希望のサイズ、フォントになるようにパソコンで調整してからプリントアウトをして習字のお手本を下に置き、上からなぞるようなやり方で制作することは可能です。

そのやり方は僕じゃなくても出来ることだし、何よりワクワクしません。

 

苗字は選べません。また使われている漢字によっては選べないデザインもあります。
打ち合わせの時にお家作りのことや、普段のこと、表札に関係有る事無い事いろんなお話を聞かせてもらいます。
それは意味のないものももちろんありますが、僕にとったら表札を作るための大切な情報源となっています。
ご依頼主のこと、ご希望の形、苗字のフォルムとしての形状、素材の持ち味、お家のデザイン、環境、などなどたくさんの要因を持ってベストの選択をしていくことはとてもエキサイティングです。そう、ワクワクします。
これはご依頼主と僕のセッションなんだと思うのです。
よりよくセッションするには相手のことを少しでも理解するために直接お会いして例え数分でもお話することが不可欠なのです。

 

先日行った東京の話です。
一番待たれた方でお問い合わせメールから半年、2日間で合計4件の打ち合わせでした。
東京方面の方でも今回は予定が合わず、次回があればまた連絡を差し上げるお話になってる方もいらっしゃいます。
もともと一人で旅行するのが好きで独身時代は海外にも一人で旅行に行っていましたが、結婚、子供が生まれてからはそんなこともなくなりました。
表札の打ち合わせという大義名分もあり、久しぶりに15年前から海外旅行をしていた時に使っていたバックパック用の大きなカバンと共に昔に戻ったような気分で一人旅ができました。
土地勘もないので待ち合わせの駅やお店は全てお任せして、僕はカバンに少しの着替えと表札のサンプルと定番の商品をたくさん詰め込んで、時に公園で、時に狭いお店に気を使いながら商品やサンプルを見てもらいました。
自分で考えて行なったことですが、自分で作ったものを持ち歩いて販売する行商のようでとても楽しくそしてなんだか可笑しかったです。この体験や感情はきっと回り回って制作にも反映されていくんだろうなーと未来の自分に期待しています。

 

メールでのオーダーを受けないのは不便で非効率です。
現に僕自身も新幹線代を払い旅行を兼ねてと思いつつ、個人的に行きたかったところはたくさんありましたが1つしか行けず、多くの時間が打ち合わせに費やされました。
けれども不思議と充実した有意義な時間でだったのです。
きっとこの気持ちはお会いした方々のプランを考える時や制作時、発送時に思い出されその都度充実した気持ちにさせてくれると思います。

 

僕の仕事は生活をしていくためのものではありますが、それよりも自分の人生を楽しむためのものだと考えています。
こんな考えでやっていると大変な事は山ほどあります。というか大変なことしかありません。
それでもその合間合間に一瞬にやってくる驚くような嬉しい出来事が本当にたまらないのです。

 

こんな考え方で表札のオーダーを承っております。
僕を発見してくださるタイミングも設計中だったり建設中だったり、完成後だったり全く家を建てる予定のない段階だったりと様々だと思います。
遠方の方になればなるほどそのことが負担になったり、難しいことだとは重々承知しています。
また僕の考えに納得できない方もいらっしゃることでしょう。
このやり方が正しいかどうかは正直わかりません。ただこんな悪条件にも関わらずそれでも僕にとおっしゃってくださる方には全身全霊で制作したいと心を動かされます。

 

お問い合わせはお気軽にしてくださって大丈夫です。
可能な限りお応えします。
今回は東京に行きましたが、個人的には北海道でも沖縄でも離島でも海外でもまとまった数の依頼やタイミングがあれば行きたいと思っています。場合によっては一件のお問い合わせメールによって行きたくなってしまうかもしれません。またいつどこでお声が掛かるかわかりませんが、展示を行いにどこかの街にいくかもしれません。
その全ては目には見えない未来の縁のものだと思います。
もし"いつの日か"なんて気長にお待ちいただける方はその旨をお伝えいただければ僕の中にいつか行きたい街としてしっかりと候補に入れさせてもらいますので遠慮なくメールをお送りください。

 

長々と書いてしましましたが楽しく作り、それを他の方と共有して喜んでいければ本当に幸せだなーと思ってます。
そんな方と1人でも多くお会いしたいと願っておりおます。

 

soso
木と森

木全俊吾

 

web

 

今までの制作例

 

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